whole8 オフィシャルブログ        カネコは食わねど高楊枝

彫刻家 寺社仏閣、史跡等に作品を納めています。 whole8.6th@gmail.com

お盆ですな〜ですが、三越前の制作過程をば。

三越が終わり、少しホっとしようとしてますが、もう制作の毎日です。
今日明日と深川(木場、門前仲町等)で今、江戸三大祭りの富岡八幡宮の大祭やってます。
金子の家としましては、今年から総代を降りてますが、江戸期から中木場では総代やお祭りを取り仕切る家にて、
御酒処にいます。
子供の頃もう、亡くなりましたが、総代のおじさんと御酒処に行き拍子木を他の人に内緒でおじさんがくれました。
この拍子木未だに大事に持っています。
明日は、見に行きますが、多分お神輿は担がないでしょう。

と、話は変わりますが、やっと三越までの制作過程をば。
今回はかなりギリギリ(いつもですが)で途中「終わらない」と思うほどで。
逃げ出そうかと思った次第です。
ワンフェス等は16体とかやりましたが、一部作り替えとかなので、なんとかこなしましたが、
12体全部制作とははじめて。
それも2週前まで型取りをやっている最中とかなり厳しい毎日でした。

とかなり大きなシリコン型です。片面2回シリコン流しで全部で20個近く流すのを1日から2日かかりほぼ寝ずの作業
机に20個近くは乗らないので本当辛い毎日でした。
途中利休像の抜け勾配がきつすぎて原型の下半身の一部を3つにぶった切り型を撮り直すというかなり時間的無理を強いられました。
それからプラスチック流しです。

右の写真は利休像です。細かくパーツ分割してあるので、作りやすいです。

家康公のパーツ群です。ライオン像もこんな感じです。よく見ると缶の上にもう、組み終わった土方像がみえます。
流す作業の写真もあるのですが、よく見たら、玄白先生原型がかなりちゃんと写っているので出せません。
このようにどんどんプラスチックの山を築きます。
しかし気が遠くなる量です。
家康公5体。ライオン像4体。利休像3体。土方歳三1体。

バリも凄い量です。
と、こんな感じでライオン像を組んでいきます。

ライオン単体とride onのライオン像です。サフ吹き状態と白いのはプラのままでサフ吹き前です。
で、三越で見た人はご存知でしょうが、ブロンズに仕上げて行きます。
色の選択でブロンズも変わります。ライオン像と家康公と利休像はかなり見え方が違います。

まずはオリーブ系の基本色で塗りますが、下地なのでほぼこの色は見えなくなります。

シャドーを吹いて行きます。

この時点でかなりブロンズに見えて来てます。

とこんなかんじで仕上げて行きます。サフ吹き状態と大違いです。

金でドライブラシをかけブロンズ感をだしていきます。少し緑青の白を吹きブロンズ仕上げの完成です。

家康公利休像もおなじですが、こんな具合です。ほとんどの人がブロンズと思ったみたいです。
持って軽さに驚いた様です。このブロンズ塗装の過程をみていた人がどんどん金属になっていくのに驚いていました。

三越での展示販売です。御約定の札です。初めてなのでうれしかったな〜

と、2体のライオン像は完売しました。
利休像も売れたのですが、直に送ってしまいました。
このやりとりの時買われた方の心使いに涙したのですが、本当に嬉しい一言でした。

三越の様な大手デパートはお得意様専用の外商さんんと言う方がおり、直接電話で買うことができると初めて知りました。
すごいね。
電話一本で係の方が動いてくれるって。庶民の私には知らない世界でした。

そういえば、利休像の顔Facebookでも見せなかったのに他の人がバンバンあげてたね(笑)
なんだかもったいぶらせて損した。
でも、本物を見ないと意味ないし、原型見競るチャンスも少ないかと。

そして!!後輩のEくん!!家族みんなで来ようと銀座三越に行ったと電話あったけど・・・
あの時も電話で話したがマジか!?(笑)
あれだけ日本橋三越本店!!だと言ったのに。

で、三越の最中京都からの注文があり、仕上げて送りました。

このように新選組局長近藤勇の完成です!!
以前サフ吹きの写真載せましたが、完成時こんな感じです。
買われた方は本当に喜んでくれまして、制作者として嬉しい限りです。