whole8 オフィシャルブログ        カネコは食わねど高楊枝

彫刻家 寺社仏閣、史跡等に作品を納めています。 whole8.6th@gmail.com

今日8/26はいい日でした。

毎日暑くて嫌になりますが、去年辺り気づいたんです。
Tシャツより薄い上着着て腕出さない方が暑くないと。
まさに去年のNYでのスタイル(笑
でも、冗談抜きにこの格好で歩いていると随分声掛けられたんですよね〜
「Nice shirt !」等ね(笑

個展後久し振りに宮崎や清正公の納品の為の山形や色々な人に会いにく旅で伊賀上野や京都も
こんな格好で動きました。
去年NY個展後車でニュージャージーアーミッシュの街で買ったアーミッシュの手作りの帽子。
これがとても良いのです。
以前はバイク乗る時はワークシャツ等でしたが、腕が真っ赤になり、腕だけずっと焼けててね(笑

今日もこの格好でしたが腕は暑くならずで良かったです。

と!!!

今日は以前刀剣研師の佐々木先生にお願いした刀が研ぎ上がったと連絡あったので受け取りに行きました。


研ぐ前の状態。
平造りの刀です。
平造りで刀とは珍しいです。
もう一振り備前長船があります。
この二振りを先生に見てもらいました。
もちろん先生は来る刀を何でも研ぐ訳ではなく、
研いで価値が上がる刀や良い刀を研ぎます。
長船(戦前の書付がありますがなかごはすりあげられ無銘)はパッと見て
ハイ。
と返されました(笑
平造りの方は、「これ面白い、研いだら良くなるかもしれませんよ。」
と仰って研いでもらうことになりました。
錆てましたし、なかごも以前貸した人に少しいじられていて…
そして今回新しい白鞘とハバキを新しく。
白鞘は虎の模様が入ったとても良いものと銀無垢の新しいハバキ。
お弟子さんも仰ってましたが、先生の研ぎの仕事に見合った職人さんが制作してくれたとのことで、
考えたら当たり前なんですよね。
皆安く済ませたい訳ですが、安物買いの銭失いになる訳です。
今まで白鞘の事は良く分かってなかったのですが、色々と説明してくれて本当に勉強になります。
こういう説明もちゃんとしてくれるのが嬉しかったですね。

そして刀身。
錆びと疲れた刀が見違えしすぎて驚いてしまったのとその手仕事の凄さに涙が出ました。
お弟子さん達からも作業中の話をしてくれて、その出来栄えが凄く、刃紋も映りまで出て本当に驚きました。
互の目の刃紋本当に綺麗で、今まで先生の所で研ぎ上がりの刀を随分と見せてもらいましたが、皆凄いのですが、自分の刀だと全然違いました。
こういう経験って本当に大事で、良いものをみると自分の仕事にも反映されます。
先生も仰ってましたが、良いものを観ると自分の仕事の時もここまでは妥協しないと思えるようになるよと。
本当にそうなんです。
まだまだ稚拙ですが、やっぱり妥協せず頑張っていこうと思いました。
心が折れるその寸前まで制作に没頭したいですし、しなくてはいけないかと。

この刀を研いでもらうという経験はとても良い経験になりました。
それも本当の一流に研いでもらうというのは縁がないとなかなか出来ないのでは?
自分の仕事に対しての覚悟もこの刀を見ると気が引き締まります。
今日からしばらくは工房の棚の上にちゃんと置いてたまに横目で見て気を引き締めます。

刀身は見せません(笑
勿体ない。
刀を見た後はみんなで食事に行きました。
先生の工房の近所の大好きな中華なんですが、ここの中華が前に出前取ってもらったら美味くて(笑
ここでまた色々話しをしました。
刀の事、仕事の事もう、色々。
お弟子さん達との話も本当に楽しい。
その知識は本当に凄く驚く事ばかり。

因みにこの刀銘が○國○なんですが、多分自分で調べて山城伝と思ってたのですが、相州伝の山城でそこからの派生と歴史と多分この人辺りなんじゃ?という事まで教えてくれました。
ちなみに多分はじめは太刀で二尺四寸程あったかも?と。
研いでいて鉄が硬くて驚いたとも言ってました。
随分と使われて研ぎ減りしてるけど結構良い刀ですよとの事です。
こういう仕事で身に付けた知識って本当に素晴らしいです。

なんとも、興奮してちゃんと文になってないですが、
先生とお弟子さん達のその手仕事の素晴らしさが本当に凄いのと羨ましい師弟関係だなぁと改めておもいました。
本当良い日でした。
ちなみに、この刀は個展時に展示したいと思います。
まさしくsamurai war cry なんです!
この刀に負けないように制作していきます。
そして、刀もお楽しみに!